躁うつ病について
躁うつ病は、文字通り「躁」の状態と、「うつ」の状態を繰り返してしまう疾患です。躁・うつという両極端の症状がみられることがあるため、「双極性障害」とも呼ばれています。このうち躁状態のときは、上機嫌で饒舌になったり、次から次へと様々なアイデアが湧き出てきて、じっとしていられなくなったります。このような行動について、周囲の方々から注意を受けてしまうことも多いのですが、ご本人には病気という自覚がなく、自分の思考や行動に問題があると気づけないことも多々あります。そのため、人間関係がうまくいかなくなるケースもあります。
一方、うつ状態のときは、憂うつな気分が持続します。ひどく落ち込んだ状態になっているので、何をしても楽しさが実感できず、物事のすべてが億劫になっていきます。精神面だけでなく、不眠、食欲不振、疲労感などの症状が現れ、突発的な行動が出やすくなることもあるので、周囲の方々の配慮も必要となります。
躁の主な症状
- 通常よりもはるかに強い気分の高揚感
- 全身にエネルギーが満ち溢れているような気分
- 自分が偉くなったと思い込む
- 全く知らない他人に対しても話しかけてしまう
- 夜に眠らなくても平気でいられる
- 喋りはじめると止まらない
- 人の意見に耳を貸さなくなる
- 誇大妄想を抱くようになる
- すぐに気が散ってしまう
- 借金をしてまで物を買いあさってしまう
- 性的に無分別な行動をしてしまう など
うつの主な状態
- 気分が憂うつで何もする気が起こらない
- 今まで好きだった趣味などにも興味が持てなくなる
- 体重が落ちてくる
- 夜中に目が覚めてしまうことがある
- 過去のちょっとした出来事にも悩んでしまう
- 自分を責めることばかり考えている
- 人の意見に耳を貸さなくなる
- 自殺を考えてしまう など